こんにちは、小野寺です。
今回は、今では当たり前になりつつある「ガラスフィルムへのUV印刷」の
さらなる可能性についてお伝えします。
まずその前にUV印刷について少し復習しておきましょうか。
- UVインクジェット印刷の基本
- ワンウェイフィルム(シースルー)印刷
- UV印刷で内貼り用ワンウェイフィルムを作成
- UV印刷によるオリジナルワンウェイフィルム
- 更に発展 UV印刷による混色表現
- 印刷データ
- 昼間の色
- 夜の色
- まとめ 1種類の絵柄で2種類の表現が可能なのです
UVインクジェット印刷の基本
UVインクジェット印刷は紫外線で硬化する特殊なインクを用いて印刷を行います。
印刷したら即硬化させるので「乾燥時間」がありません。
そのために、インクを積み重ねる積層印刷が可能なのです。
その特性を利用した印刷方法をご提案いたします。
ワンウェイフィルム(シースルー)印刷
通常ガラス面へのサイン展開はガラスフィルム以外ではインクジェット出力貼りかマーキングシート貼りが一般的ですが、インクジェット出力の中でも特殊なものとしてワンウェイメディア印刷があります。
※通常の溶剤用ワンウェイメディア
表面に印刷が可能なシートで、裏面の黒色の糊面から見た時に
景色が透けて見えますが、印刷側からは向う側が見えないというシートです。
ガラス専用でバスラッピングやガラス装飾に幅広く使われております。
UV印刷で内貼り用ワンウェイフィルムを作成
しかし、このワンウェイフィルムも万能ではありません。
片側から透けて見えるというワンウェイ効果を出すためには
窓の外からしか施工できないのです。
そのため高所や障害物、その他の条件で窓の外からの施工が
困難な場合は施工不可能です。
更に、印刷面が屋外にさらされてしまう為に目地にホコリが溜まりやすかったり
剥がすときにドット部分がちぎれてしまう為剥がすのが難しいという側面もありました。
そこで弊社はガラスフィルムに直接ドットを印刷することにより、
「窓の内側から貼れるワンウェイフィルム」を製作しました。
※飛散防止フィルムにワンウェイ印刷
※室内側は黒ドットです
※実際に窓ガラスに貼ってみました
画像では見難いかもしれませんが、黒ドット面からの視界は良好です。
このようにガラスフィルムにドットを印刷することにより室内から施工できるワンウェイシートが完成しました。
UV印刷によるオリジナルワンウェイフィルム
更に内貼り用ワンウェイフィルムの発展型としまして
ワンウェイフィルム特有の丸いドットの形を自由に変えられるオリジナル
ワンウェイフィルムを提案いたします。
通常のワンウェイフィルムですと全体的に色が薄くなりがちですが、
全てを印刷で行っているので文字部分のみ透けない仕様にして
文字を強調することも可能なんです。
しかも丸ドットは星型です。
更に発展 UV印刷による混色表現
この内貼用ワンウェイフィルムは表と裏で別な印刷データを使用することにより
可能な表現です。
しかし、表と裏の全てを印刷するのであれば別にワンウェイにこだわらなくても、
白インクを挟んで両面に別の絵柄を印刷してしまえば良いのでは?
と考え実際試したところ、白インクが透けてしまい裏の絵柄が見えてしまいました。
間に黒を挟んでカラー+白+黒+白+カラーの両面印刷は確かに可能です。
しかし時間も費用もかかります。仕上がりも凹凸が目立ってしまいがち。
そこで思ったのが、
「いっそのこと透けてしまえばいい」
ということです。
その発想から生まれたのがUV印刷の混色表現です。
どんな印刷かって?
実際文字で伝えるよりも画像でとにかく見てください。
印刷データ
・透けるのを想定して表裏別の絵柄を印刷します
サンプル①
サンプル②
上記の印刷を実際に窓に当てたらどのようになるでしょうか。
どうぞご覧ください
昼間の色
実際に貼ってみました。
昼間は外の方が明るいので室内から見ると
外側にある絵柄が透けて見えます。
色も同じく透けるのでサンプル①の水色も淡いオレンジ色になります。
サンプル②は濃い茶色なので、外の絵柄のみがうっすら透けて見えてきます
※室内からは外側の景色も見えるように大きめの穴を開けて印刷しております。
屋外から見てみると、室内が暗いので鮮やかなグリーンとオレンジが見えますね。
夜の色
夜は逆に外が暗くなり、室内が明るいので
室内側の印刷の色がはっきり出てきます。
これは昼間見たものと本当に同じものなのでしょうか?
水色と茶色が鮮やかに浮かび上がってますね
外から見ると室内の絵柄と混ざって優しい風合いの色合いに見えます。
文字は屋外側にしか印刷していないので、室内の余計な絵柄が混ざらずストレスなく
読むことができます。
まとめ 1種類の絵柄で2種類の表現が可能なのです
ついてきてますか??
ちょっと混乱しちゃいますよね
つまり昼間と夜間で見え方が変化する印刷なのです。
このように表裏の絵柄と色を天然の光で混ぜて見せることにより、多彩な表現が可能となります。
この印刷の混色を計算してライトアップを行うとさらに表現の幅は広がりますね。
面白いでしょ?
でも、どうして良いかわからないでしょ?
・・・・・
例えば
・昼は喫茶店、夜はBarになるお店
・イベントで時折暗くなるアミューズメント施設に
・24H営業しているお店の装飾に
・カラオケ屋さんの扉に
いかがでしょうか?
混色効果を狙ってデザイン出来れば他業者さんに提案力で差をつけることも可能だと思います。
それでは、
また長くなってしまいましたが
ガラスフィルムUV印刷の新しいご提案でした。
不明点は随時ご連絡くださいね。
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